初めまして、内島駿介と申します。
石川県金沢市出身で現在は社会人1年目。
公益財団法人日本財団にて社会課題解決に取り組んでおります。

私が課題として取り上げたいのは、①地域コミュニティの希薄化②コロナ禍をきっかけとするコミュニケーション能力・文化の衰退③望まない孤独による心身への健康被害の3つです。

以前より産業構造や都市構造の変化に伴う地域コミュニティの希薄化が指摘されてきた所、コロナ禍をきっかけとするコミュニケーション能力・文化の衰退によってその傾向は加速したように思います。近年望まない孤独による心身に深刻な影響が生じることも明らかにされており、人々がより健康に生きていくためには、孤独を解消するためのインフラが必要だと考えています。

孤独・孤立支援の文脈でまだ日本では広がりを見せていない取り組みとして「時間銀行」という仕組みがあります。「時間銀行」とは一般に、「時間」を交換単位として、「銀行」に参加するメンバー間でサービスのやりとりをする仕組み。メンバーはあらかじめ、「銀行」に自分が提供できるサービスを登録。誰かから依頼されたサービスを提供すると、かけた時間分の「時間預金」ができ、依頼者は同じ時間数を自分の預金から差し引かれるというものです。

このマッチ箱に既に投稿されたもの中では「町内居住者に対する買い物支援(高齢者向け」「若い世代への周知方法、困りごとの解決マッチング方法」の2つはこの時間銀行の仕組みによって解決されうるものだと考えています。

スペインでは有志の市民、行政、NPOが主体となって400以上の時間銀行が存在しています。日本の先行事例としては、静岡県立大学の時間銀行「たよりジョーズたよられジョーズ」、長野県上田市にある時間銀行「ひらく」があり、茨城県もモデル事業として取り組みを開始しているようです。

実現にあたっては時間を管理するシステムが必要でICTの活用が不可欠となります。金沢市市民協働推進課さまより、シビックテックで解決に取り組む地域課題の募集についてご案内をいただき、マッチ箱に投稿をさせていただきました。もし、趣旨に共感してくださる方がいらっしゃるならば、金沢市さんがやられている地域課題解決プロジェクト事業にて共に議論を行いながら時間銀行の立ち上げを1からやっていけたら嬉しいです。

よろしくお願いします。

▼現段階の構想図
https://docs.google.com/presentation/d/14X-bDduHoBvZjltt34lnuEZKnvDSHB17kOgVQqgEIiA/edit?usp=sharing
地域の小学校を拠点にした時間銀行のシステムを考えていますが、まだまだアイデアとしてはやわらかい段階でヒアリングから始めて金沢という場所にあった時間銀行の形を探っていきたいと思っております。

▼参考資料
<時間銀行について>
・時間銀行って何だろう?――つながりで生きる
https://www.mishimaga.com/books/monthly-chabudai/004111.html
・お金に頼らず豊かな社会をつくる「時間銀行」
https://imidas.jp/jijikaitai/f-40-108-14-10-g471
・利息は“地域とのつながり”。世界で広がる、時間を取引する「タイムバンク」
https://ideasforgood.jp/2024/02/19/timebanks/

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ステータス
元の課題
関連課題
参加者一覧
内島駿介 koka yonebayashi_米林香華 Tomioka さとし 福島健一郎 佐竹祥羽 南岳司
サインインすることでこの課題に参加できるようになります
金沢シビックテック推進協議会

【事務局より】
本課題は11/2(土)開催「シビックテックミーティングカナザワ2024」マッチ箱交流会にて取り上げられました。
参加者からSlidoを通して50以上のアイデアや意見が投稿されました。
その一部をこちらに共有します。

1. インセンティブ
・貯めた人のスキルを見えるようにして、どこかに繋がる仕組みがあると広がると思うなぁ
・インセンティブは、地域通貨を活用でどうでしょうか。
・PayPayやふるさと納税とかと連携出来たらやりたいかも
・ポイント、クーポンについては広い範囲で連携が必要になって長期的な対策にはなるけどひとつの案としては面白いですね~
・インセンティブは、行政からポイントとかクーポンを出すことができるようになるとやりやすいのかなと思います。
・トークンを配布するということでインセンティブとにするっていうサービスをフィナンシェというところでやっていますね。
・そう言えば石川県だと自然活動やボランティアに付与する里山ポイントというのがありましたね。JAや登録店舗で使えます。

2. 場所
・場所については貸してくれる人や団体と連携できたら空き家の活用にもなるのか!?
・学校という施設の活用は素敵だと思いました。ただ、現状だと校長や管理職、誰かが利用者がいなくなるまで責任者として留まらなければならないため、そこをクリアするのがなかなか難しいかもしれません。
・小学校がなくなった地域などもあるので、公民館が実際の地域拠点なのかなー。
・子どもが対象なら小学校を使うのもイメージできますが高齢者が対象なら公民館の方がイメージできます
・学校、セキュリティのことなど検討はありますが、前向きに考えれると思います 体育館と同様な感じ
・確かに今は学校は開放的じゃないですね。先生の働き方改革の関係で土日解放してくれなそう…
・体育館は夜、解放されているところもあるので、校舎より体育館なら可能性があると思います。ドイツには部活がなく、ほとんどのクラブがNPOで子供に限らず、老若男女が楽しんでいるので、そんなのが実現できると素敵だと思います。
・学校施設によっては、シルバーさんが鍵開け閉めしてくれるところがあると聞いたことあります。ただ、そのシルバーさんの費用はどこから出すのか?など場所借り自体の費用管理や施設責任?問題が出てくるのが面倒なところかも。

3. 利用対象・目的
・「住民」だとあまりに広いと感じます。夜の小学校は誰を対象にしたいのか?ではないかと思うのです。
・その校下の住民だけが参加できるのか? 友人知人を誘って参加できるのなら、使い道は広がるかも
・高齢者と小学生などの組み合わせで、お互いに楽しむことができるイベントがあればいいと思います。
・得意と繋ぐのは面白いとは思います 不登校生×地域とか 公民館で日中にできそうです
・行う人にあった内容を紹介が出来たらいいな
・ためた時間でランクがあって より多くの時間をためた人は 公的に信頼できる人とのマーキングがあってもいいかな

4. 運営・制度
・学校が自由に使えるなら、図工、音楽、運動、なんでもできますね。
・文科省で「地域学校協働活動」という活動を推進しています。小学校との連携も可能かもしれません
・借金(マイナス値)はありますか?
・時間預金が地域通貨ではない設計の理由はなんだろう。お金的な概念は持ち込みたくないからかな。
・昔と違って小学校の開放が中々難しい状況です
・学校の光熱費按分方法が難しそう
・回覧板みたいなもので広報をすると良いのでは?
・結ネットを使うのはありかも!
・ためた時間を譲渡したりできますか?

5. その他
・体育館は夜、解放されているところもあるので、校舎より体育館なら可能性があると思います。ドイツには部活がなく、ほとんどのクラブがNPOで子供に限らず、老若男女が楽しんでいるので、そんなのが実現できると素敵だと思います。

※「シビックテックミーティングカナザワ2024」マッチ箱交流会会場のようす

15日前 に 投稿
金沢シビックテック推進協議会 さんが 15日前 に 更新

Takumi

私も「タイムバンク(時間銀行)」という言葉を初めて知りました。大変面白い取組ですね。
約10年前と古いですが八女市での実証実験を含むタイムバンクについての研究報告書を見つけましたので、ご存じかもしれませんが共有させていただきます。

・タイムバンキング制度による新たな“結い社会”の仕組みづくりの実証的研究
 https://www.mlit.go.jp/common/000140757.pdf

P27で類型別一覧が紹介されておりますが、クレジットの授受や管理方法、資金調達の仕方までさまざまで、その地域のコミュニティ特性などにあわせて工夫されてきたことが分かります。
残念ながら現在活動が確認できないところも多く、参加者同士の信頼構築が必須条件となるだけでなく、いかにそのエンゲージメントを維持していくかというところが持続可能なシステムを作る上で重要な要素になってくると感じました。
協力してくれる小中学校、オーナーシップを持って参加してくれる地域住民と生徒、それら条件を満たすモデル地区を探すのが最初の関門となりそうですね。

約2ヶ月前 に 投稿

内島駿介

現段階の構想図を踏まえて少し社会実装までのフローを考えてみました!雑にまとめたメモ書きをただコピペしたものなので分かりにくい部分も多いと思いますが、なるべく早くでシェアすべくとりあえず記載します!

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<タイムバンクを活用した小中学校を拠点とする地域の望まぬ孤独解消事業>

地域資源である小中学校を活用し、学校周辺の住民及び生徒が抱える望まぬ孤独を解消する。

学校の放課後の時間を活用して望まぬ孤独解消の文脈で以下のようなプログラムを実施。
「学習支援プログラム(主に生徒向け)・アートプログラム・クッキングプログラム・スポーツプログラム・ミュージックプログラム」
参加者は原則プログラムにお金を払って参加。なお、以下のような教師の業務の代行を行うことでその時間を対価とすることも出来る。
「採点・クラブ活動顧問・掲示物張替え・校庭のライン引き・畑の耕し・テスト見守り」

このような取り組みをすることで、地域住民の望まぬ孤独解消だけにとどまらず、学校に関与する地域住民を増やし子どもが暖かく見守られる地域の実現と教師の業務負担の軽減も副次的効果として狙っていきたい。

アイデアさらにBUし、整理したうえで協力してくださる小中学校を探す。協力してくださる小中学校で孤独対策部のようなものを有志の生徒ともに結成。始めはその生徒と共にプログラム作成及び運営を行っていくが、参加する地域住民や生徒の中からでも意思やスキルのある人がいれば彼らにもオーナシップをもって既存のプログラムは勿論のこと、新しいプログラムの運営も行ってもらうようにし、自走させていく。この状態になったのならばプログラムの企画運営のための時間も別のプログラムに参加する際の対価とする。ここまで言ったら、ICTを用いたさらにタイムバンクシステムを本格的に導入し、学校に留まらず、地域の困りごとについても時間を交換して相互扶助しあう文化を作っていきたい。また、プログラムに参加する地域住民と医療との接続も強化し、医療に関する社会的コスト削減も目指したい。

収益源としては、プログラム参加費・企業協賛・塾からの広告費用・メンバーシップ(何かしらの付加価値を付けて)・行政委託金など?
ーーーーーーーーーーーーーーー
学校を拠点にしてまずは活動を行い、地域の人や学校との信頼関係が構築できたところでシステムを導入していく。第1校のモデル事業を作ってそれを他の学校にも波及させて行けたらなと思いました。

ぱっと思いついただけで粗ばかりと思うので皆様の視点でたくさんご指摘いただけると嬉しいです!

2ヶ月前 に 投稿
内島駿介 さんが 2ヶ月前 に 更新
内島駿介 さんが 2ヶ月前 に 更新

内島駿介

ありがとうございます。

どう社会実装していくかが課題であるという点には私自身そこが一番難しい部分だと感じています。社会実装のやり方について少し考えてみまして、追ってアイデアを共有させていただければと思います!!

3ヶ月前 に 投稿

福島健一郎

はじめまして、内島さん。

興味深いご提案ありがとうございます。時間銀行という言葉は初めて知りました。

地域でのボランティア活動をポイント化して地域通貨のように使っていこうという考え方はいろいろありますよね。
https://felicapocketmk.co.jp/solution/volunteer/

ICTとしてのシステムはきっとシンプルなものから始めたらそう難しくはないものの、皆さんがおっしゃるように社会に使われるような仕組みをどう創りあげていくか(どう社会に実装するか)がポイントとなりそうです。

僕もご協力したいです!

3ヶ月前 に 投稿

さとし

>内島さん
ありがとうございます。
文化的な差、家族・親族との繋がりの差があるのだろうという想像からは遠くないと思っています。
「時間銀行」の本質は何か、ということを少し考えていました。
現時点では「時間」という誰にとっても等しいものさしを交換単位とし、提供する内容を金銭的評価ではなく経過時間のみで行う経済活動と捉えています。

さて、記載いただいている「①地域コミュニティの希薄化」は実際起きている事象であると理解しています。希薄化した要因の一つには、過去、人の繋がりで支えられていた社会から、技術的進歩によって独りであっても困らず生活できる社会が成り立っていることかと思います。希薄化したことで起きている問題とその本質的な原因を深堀できると、より良い課題解決に繋がると感じました。

また、「②コロナ禍をきっかけとするコミュニケーション能力・文化の衰退」においては、「衰退」(悪い方向である)と定義するか、「変化」と定義するかで、課題の捉え方が違います。衰退したコミュニケーション能力とは、文化とは具体的に何か、共通理解が得られると良いのではないでしょうか。

最後の「③望まない孤独による心身への健康被害」は、望まない孤独と心身の健康被害の因果関係の想像が比較的しやすく、共通認識が生まれやすいように思いました。「孤独」=繋がりが薄い(ない)ことへの対策として、「時間銀行」の取り組みによる新たな繋がりの創出が課題解決になりそうです。

3ヶ月前 に 投稿

内島駿介

初めまして!内島です。

>そもそもの発祥は日本ということですが、日本で普及せず海外で盛り上がっている背景はどのようなことが考えられるのでしょうか?

私も勉強中で明確にこれだ!というところまで考えを深められているわけではありません。ですので、あくまで私見にしかすぎませんが、日本で普及しなかったというよりかはそもそも日本には必要がなかったという理解が正しいのかなと思っています。地域コミュニティが強固だったときはお互いがお互いをケアする関係があり、余った食材を分け合うといった交換の文化や助け合いの文化があったため、時間銀行という仕組みはもはや不要だったのではないかと考えています。根付かなかったのではなく、時間銀行的なものが仕組みとしてではなく文化として存在していたというイメージです。一方、個人主義的な文化のある欧米においては、地域の中で日常的に相互に助け合うという時間銀行という仕組みは新鮮に映り、社会の中に広まったのではないかと思っています。日本の中では、かつて文化として行われたケアの循環が存在していたがゆえに、時間銀行という仕組みを見たときに、そんなことしなくても普通に助け合えばいいだけじゃないかという感覚もあって広まらなかったのかもなあと勝手に考えています。とはいえ、現在の地域コミュニティは希薄化しており、文化ではなく仕組みで解決してく段階にも来ている気がします。現にこのマッチ箱にも「町内居住者に対する買い物支援(高齢者向け」「若い世代への周知方法、困りごとの解決マッチング方法」という課題が投稿されているわけです。もっとも、海外の事例をそのまま日本に導入したとて文化的な側面でフィットしないなんてことはよくあるわけで、日本の文化にフィットした時間銀行の在り方を探りたいなと思っています。

そもそも、日本人は集団主義的で欧米は個人主義的という考え自体が誤りだとする学者さんもいるので自分の仮説も粗だらけですが、今後のヒアリング等で生の声を拾い、勉強を深めて少しづつでも本質に近づいていけたらと思っています。

3ヶ月前 に 投稿
内島駿介 さんが 3ヶ月前 に 更新
内島駿介 さんが 3ヶ月前 に 更新
内島駿介 さんが 3ヶ月前 に 更新

さとし

内島さん、こんにちは。
恥ずかしながら「時間銀行」という取り組みを初めて知りましたが、興味深い内容だと感じました。

そもそもの発祥は日本ということですが、日本で普及せず海外で盛り上がっている背景はどのようなことが考えられるのでしょうか?
ご存じであれば教えていただければと思います。

3ヶ月前 に 投稿
内島駿介 さんが 3ヶ月前 に 更新

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